「ダイバーシティー」と「バイオ・ダイバーシティー」 [日々のつぶやき]

最近、「ダイバーシティー」というカタカナ語を時折目にするようになりました。
ビジネス用語なのだそうです。みなさんご存じですか?
生物多様性(バイオ・ダイバーシティー)を考える(株)緑生研究所計画部としては、この言葉にビビッとこないわけにはいきません。

「ダイバーシティー」とは、企業において、性別や年齢、性格、価値観など、社員個々人の違いを尊重し、多様な人材の能力を活かして組織のパフォーマンスを高めていくことだそうで、そのような組織づくりはダイバーシティー・マネジメントと呼ばれています。最近では、CSRの一環として、ダイバーシティー・マネジメントに取り組む企業も増えてきているようです。しかし、元々は人種や宗教が多様なアメリカで発達した考え方であるため、日本的な企業風土にどのように取り込み、より良い企業文化の醸成につなげていくか、これからの課題も多いようです。

さて、私は、この「ダイバーシティー」の推進において、生物多様性(バイオ・ダイバーシティー)に関するさまざまな概念や考え方がアナロジーとして活きるのではないかと思い、ちょっと考えてみました。

生物多様性は、遺伝子の多様性・種の多様性・生態系の多様性という3つのレベルで表され、生き物の「個性」と「つながり」であるとされます。生物の「種」を、会社内における「人」と読み替えると、種の多様性は、人(職種)の多様性であり、遺伝子の多様性は、さしずめ個人個人で異なる価値観や考え方の多様性といったところでしょうか。生態系の多様性は、いわば、さまざまな人が関連し合う組織のありようが多様であること。企業内において、このようなさまざまなレベルの多様性が確保され、「個性」と「つながり」が尊重されると、パフォーマンスは向上するのではないでしょうか。

逆に、「ダイバーシティー」を阻害する要因とは何でしょう? それは、生物多様性国家戦略に示されている生物多様性の「3つの危機」から読み解くことができるのではないでしょうか。生物多様性の「第1の危機」は、乱獲や開発等による種や生息地の減少、いわゆる「オーバーユース問題」ですが、これはいわば、企業内における人的資源の過剰な酷使、オーバーワークといえるでしょう。「第2の危機」は、里山などの手入れ不足による自然の質の低下、いわゆる「アンダーユース問題」ですが、これはいわば、組織内の風通しが悪くなったことによる沈滞と労働の質の低下ではないでしょうか。「第3の危機」は、外来種などの持ち込みによる生態系の撹乱ですが、これはいわば、適材適所を無視した人員配置による組織内バランスの崩壊、といったところでしょうか。このようなアナロジーから、企業内の「ダイバーシティー」を保全するための対応方向が見えてきそうな気がします。

生物多様性が健全に保たれることにより、われわれは4つの生態系サービス(基盤調整供給文化)を享受しています。これと同様に、企業内で健全な「ダイバーシティー」が確立されることにより、強固な経営基盤が形成され、組織の潤滑な調整機能が働き、プロダクトサプライのパフォーマンスが向上し、より良い企業文化が醸成されることでしょう・・・・ウチの会社、生物多様性を武器に経営コンサルに領域拡大できる??(無理無理…)

緑生研究所の詳細はコチラ
http://www.ryokusei-ri.co.jp/

担当:伊藤

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